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前田健太郎『女性のいない民主主義』

  • 政治エリートの大多数は男性が占めている
  • 争点化されてこなかった問題こそ政治学が扱うべきではないか
  • 権力の三つの次元
    • 一次的権力
      • 多数決の行方を左右するなど明示的な行動の変化をもたらす権力
    • 二次的権力
      • 政治の争点になること自体を妨げられ現状変更が阻止されている
      • 問題の争点化を防ぐ権力
    • 三次的権力
      • 争点が完全に隠蔽され当事者すら問題に気付かない
      • 不満を抑制し紛争自体を消滅させる権力
  • 公私二元論
    • 人間の活動の場を公的領域と私的領域に分ける考え方
    • フェミニズムはこの公私区分が女性を抑圧してきたと批判する
      • 性別役割分業と対応しており、公私二元論が守っているのは男性の自由にすぎないのではないか
      • 私的な悩みだと考えているものが、実は本来政治共同体全体で取り組むべきもの
  • 存在の政治
    • 描写的代表の確保
    • 理念の政治では不十分
  • どのような民主主義も多かれ少なかれ恣意的な側面を持つ
  • 日本の福祉国家は家族主義モデル
    • 男性が稼ぎ主であることを前提としている
    • 社会保険制度は労働者を脱商品化するが、労働市場に参加するのは主に男性なので、男性を脱商品化しているにすぎない
  • 利益集団政治
    • 利益集団、所管する官庁、族議員による鉄の三角形
      • アメリカ型の多元主義ではなく、棲み分けから成り立っている
    • 利益集団にも男性バイアスがかかっている
  • 経路依存性
    • 政策が利益集団の政治的な力関係を反映して作られるだけでなく、その力関係自体が政策によって補強される
    • 福祉国家は一度拡大すると縮小しにくい
      • 受益者が給付の切り下げに反対する
    • ここにジェンダーの視点を導入する
      • 男性稼ぎ主モデルの福祉国家が、そのモデルを支える男性と女性を生み出してきたからこそ、このモデルが持続してきたと考えられる
  • 女性議員の比率が低いまま
    • 投票参加に男女格差はない
      • にも関わらず当選者は男性が多い
    • 男性優位のジェンダー規範を強く内面化しているのではないか
      • 女性らしくすると政治家らしくなくなり、政治家らしくすると女性らしくなくなる
    • そもそも候補者が少ない
      • 政党が女性候補者を擁立していない
      • 政党組織の年功序列
      • 自民党に対し野党が女性議員を増やし党勢を拡大する必要がある

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