久保明教『機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ』
from 読んでる本
- 機械という他者の視点から自己を捉え自己を変化させていく営為を「機械のカニバリズム」と呼ぶ
- 機械は私たちのあり方を規定する重要な一部をなしている
- 機械と人間を道具とその使用者としてシンプルに対置することは難しい
- 20世紀の技術論
- 技術決定論
- 科学技術をそれ自体の推進力をもった自律的な営為とみなす
- 技術的装置がいかに作られ配置されるかによって人間の行為や意図自体が規定されると考える
- 技術の社会的構成論
- 科学技術は中立的な道具とみなす
- 技術的人工物がいかに作られ使用されるかは人間の欲求や意図によって規定されると考える
- アクターネットワーク論
- 技術/社会の二項対立を前提とすること自体を批判
- 技術によって生じるのは、むしろ人間と非人間がたがいの性質を交換しあいながら共に変化するという事態
- 両者はたがいの媒介となることで新たな行為のかたちを生みだしていく
- 既読スルーはLINEと人々が結びつくことで生みだされた「LINE人間」という第三のエージェントにおいて可能になった
- 技術決定論
- ラトゥールが「翻訳」と呼ぶもの
- 原語と訳語が1対1で対応するのではなく、翻訳を通じて原語と訳語の意味が共に変化していくような過程
- 存在論的転回
- 一なる自然と多なる文化という二項対立の放棄
- 棋士が鍛えてきた精緻な物語思考が、人間の思考に一定の制約を与えるものでもあった
- ソフトの数値的思考は流れを考慮しない
- 水平線効果
- N手先まで読んで最善と判断した指し手がN+1以降の展開によって悪手となる
- 棋士が従来の「美意識」とは異質なソフトの形勢判断を参考にして自らの将棋をつくりなおしていく