児玉聡『功利主義入門』
- 公衆衛生と個人の自由というCOVID-19で噴出した問題について考えられていた
- トリアージは功利主義的な立場では可能な限り多くの人命を救うために必要と考える
- 命に順位をつけている訳ではない
- 緊急度により優先度をつけないと助けられたはずの人命が失われる可能性が高い
- 全ての命を1として数える
- 命に順位をつけている訳ではない
- トリアージは功利主義的な立場では可能な限り多くの人命を救うために必要と考える
- 「自然に従う」ことの無意味さ
- どう行為すれば自然に従うことになるのか
- 自然は残酷
- 慣れ親しんでいることや自分に都合のいいものを自然と呼んでいるだけ
- 批判的思考がない
- 見習うべきものもないわけではないが、「自然であるから」だけでは従うことはできない
- どこがどういう理由で優れているかを明らかにする必要がある
- 家族と他人が危険にさらされた時でも家族を優先しない
- 公平性に反する
- ゴドウィンはより全体の善に寄与する人の命が選ばれるべきと考えた
- ゴドウィンは結婚制度も批判していた
- 後に結婚、妻と死別したことにより考え方を変えた
- 家族関係を育むことで身近な人をより幸福にできるのであれば功利主義的にも望ましい
- 他人の幸福への感受性が高まる可能性がある
- 個人の自由を尊重するという意味では自由主義と同じだが、根拠が違う
- 功利主義の立場では、個人の自由を尊重した方が長期的には社会全体が幸福になるからと考える
- 自由主義の立場では、個人の自由は生まれながらに持っているとする
- 自然権を認める範囲が明確でない
- 功利主義にも色々ある
- 誤解されやすい
- 功利主義者の誰も採用していないような立場を批判されることが多い
- 「最大多数の最大幸福のために少数派が犠牲になる」と理解されがち
- 少数の金持ちが全体のために損するのはやむを得ないということで、弱者が蔑ろにされていいわけではない
- 労働者、奴隷、女性など、それまでほとんど無視されていた人々の幸福を考慮に入れるべきと主張してきた
- 菅直人の「最小不幸社会」
- 幸福に比べて不幸は多様ではない
- 病気や貧困は明らかに不幸だから政治が解決を目指すべき
- 間接功利主義
- 常に最大多数の最大幸福を考えていなくとも良い
- 直接功利主義
- 初期ゴドウィン
- 恋人同士がキスする場合も社会の幸福を考えるべき
- 規則功利主義
- 規則の重要性は認めながらも、行き過ぎないよう功利主義の立場からチェックする
- 道徳や義務から社会全体に貢献するであろうものを二次的な規則として採用する
- 一次は功利原理
- まず人々の生存と安全を保障すること
- 豊かさと経済的平等はその後
- 行為合理主義
- 道徳や義務を重視せず、あくまで功利主義的な判断を下す
- 消極的功利主義
- 選好功利主義
- 厚生功利主義
- 誤解されやすい
- ベンサム(ベンタム)の立場では快に質はない
- パターナリズムを強く批判
- ミルは快に質があると主張した
- 功利主義は低級な快楽の追求を推奨する哲学であると批判されたことに対する応答
- 精神的な快は高級、身体的な快は低級とした
- 両方体験した人なら判定できると主張
- 大衆文化においては両方体験した人は低級な方を選んだ。。
- 特定の人命と統計上の人命
- 経験的システムと分析的システム
- 巻末のブックガイドも面白い